言語聴覚士 高橋信雄・佐々木結花・高野智恵子
Arcadia社のAcousticCoreは、私たちの仕事に欠かせない大切なツールとなっています。
言語聴覚士(ST)にとって「耳」は仕事上もっとも重要ですが、音響分析を併用することによって評価をより確実で客観性のあるものにしていくことができると思われます。また音声を数値化することができる場合には、聴覚印象を統計学的手法によって検討することも可能となります。
さらにSTは必要に応じて聴覚心理学的要因をon/offできるようになることが望ましいと考えられますが、音声を視覚的にわかりやすく解析してくれる音響分析ソフトは有意義な資料を提供してくれます。 そのほかにも医師や他の医療スタッフとの情報の共有、患者様やご家族への情報提供にも大変役立ちます。
本ソフトはサウンドスペクトログラフの画像が精緻で、微妙な音声特徴もはっきりと読み取ることができます。 他にも様々な機能が充実しており、評価、訓練、教材作成はもとより、研究場面でもSTをサポートしてくれます。
Arcadia社はバージョンアップに熱心で、これまでもユーザーの声を生かしたさまざまな改良を施し、AcousticCoreは非常に使いやすく有用なソフトへと進化してきました。 こうしたArcadia社の姿勢は高く評価されるべきと考えます。
高橋信雄、佐々木結花、高橋博達、他:
脳血管障害による音声障害に対するロンバール効果を利用した音声治療.
音声言語医学、43:280-289,2002.
高橋信雄、佐々木結花、高橋博達、他:
oral diadochokinesis、標準偏差、変動係数による失調性構音障害の評価における問題点.
音声言語医学、44:283-291, 2003.
高橋信雄、佐々木結花、高野智恵子、他:
運動機能障害及び高次脳機能障害を持つ失声例に対するウエイトノイズ法の適用.
音声言語医学、45:23-29, 2004.
高橋信雄、佐々木結花、高野智恵子、他:
運動機能障害を伴う一側性喉頭麻痺例に対するウエイトノイズ法の適用.
音声言語医学、46:119-125, 2005.
(2012/11/20)
紹介施設へのリンク | 独立行政法人 国立病院機構 宮城病院 リハビリテーション科 |
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